ピーク時の適切なご案内と、機会損失を防ぐには


飲食店の売上、利益を上げるには様々な方法が挙げられますが、

ピーク時の回転数を上げれば、売上は勿論。利益も獲得することが出来ます。


つい最近本屋で手に取った経営本に、「回転数を上げる4つの方法」とあって、目を通したのですが、そのうちの2つが

①テーブルの面積を小さくする

②椅子を固くして長居できなくする


とあり、お客様と従業員をバカにしてるのか?と思いました(笑)


これじゃあ例え回転数が上がったとしても、リピート率が減りますよね。

お店を潰す様な、ワケの分からない本を出さないでほしいです。



僕の思う、飲食店における稼働率、回転数を上げる方法は、

①オペレーションの向上。

②適切なご案内。

③中間バッシング及びバッシングの徹底(気遣いのある)。

④洗い場、洗い物置き場の確保。

⑤食器を増やす


⑥仕込み、準備を完璧にする。


⑦店舗レイアウトの見直し。


などが挙げられますが、



今回は②「適切なご案内」について、掘り下げてお話します。


2名様を2名がけのお席にご案内する。3名様、4名様を4名がけのお席にご案内する。

という事は、どこのお店でもやっている事です。


しかし、1名がけのカウンター席へのご案内時に、どこへお通しするかを意識しているホールスタッフは、なかなか居ません。


Q:例えば、満席のテーブル席がいくつかと、横並びのカウンター席が、1~5卓まであったとします。


1卓にはチャーハンを食べ始めたお客様が一人。5卓にはラーメンを5分前から食べているお客様が一人居ます。


その時、一人のお客様が入ってきた場合、3卓にお通しします。

ここまでは通常です。


では、この時に1名様のご来店があった場合、2卓と4卓、どちらにお通ししますか?



答えは簡単ですね。そう、2卓です。


この場合、5卓のお客様が一番始めに食べ終わり、お帰りになるのが普通の流れです。

5卓のお客様が帰った時、4・5卓の2席が隣り合わせで空くので、テーブル席が満席の場合、ここに2名様をお通しすることが出来ます。


もしこれを、4卓にご案内してしまった場合。

2卓と5卓が離れて空いてしまうため、1卓のお客様が食べ終わるか、テーブル席が空くまでお待ちいただく事になります。


ランチピークでのお客様のご来店頻度が高い場合、ここまで考えてご案内しなければなりませんし、そこまでお店のトップが考え営業し、教育していく意識が必要です。


ランチタイムは、基本的にお客様の滞在時間も短くなりますが、その訳は昼休憩中だから。というケースが多いですね。

一回転目のお客様の後、二回転目のタイミングで来店されるお客様は、前者に比べてお急ぎである場合が非常に多いです。

その二回転目のお客様に対して、スムーズなご案内と、スピーディーな提供が出来れば、またリピートしてくれる可能性が増えます。


案内が遅い。

料理が来るのが遅い。

味は普通に美味しい。

では、ランチタイムでの満足度は大幅に下がります。



「こんな事なら、すぐ出てくるし普通に美味しい牛丼屋に行けばよかった。」と思われても仕方ありません。


またビジネス街などで、一人客のご来店が多いお店で、店舗のレイアウト上、2名がけのお席にご相席で食事をお願いするのを見かけます。


これは理想的ではありませんが、営業方針によっては、やむを得ないでしょう。


それに納得して、繰り返し来店されるお客様もいらっしゃいますし、それと同じで、納得できないお客様もいらっしゃるのは明らかですが。。


もう一つやむを得ないケースで、1名様を理由もなく、2名がけのお席にご案内する。というのも、たまに見受けられます。

お荷物が多いため。女性のお一人客でゆったり使っていただきたい。など、こちらの気遣いと、お客様の気持ち。店内の状況を全体把握し、適切なご案内をしましょう。


先ほどのカウンター席の例と同じで、テーブル席に関しても、2名席と2名の隣り合わせをご案内の際に上手につくり、いつ4名様がご来店されてもお通しできる。6名様がご来店されても、あと5分でお通しできる。など、色んなグループに対応できる様、普段から意識づけを計りましょう。


これは、お客様満足度と併せて、経営側の機会損失を防ぐためでもあります。


お客様は、外から店内を覗き、

「あー、結構待ちそうやな」

「ゆっくりできなさそー」

と判断し、入口で踵を返すものです。


店内入口までではなく、店舗前のお客様まで視野を広げ、

「すぐにご案内 (お召し上がり)できますよ。」

「2名様ですね?もう食べ終わるお客様がいらっしゃいますので、すぐにご案内できます。」

などお声かけし、

まぁそれくらいなら待とう。と来店していただく機会を獲得しましょう。


また、本当に満席で、すぐにはご案内できない場合でも、「何分ほどお待ちいただいております。」というお声かけは、お客様との信頼関係を築くチャンスでもあります。


「それなら結構」というお客様には、

店舗のサービス券などがあればお渡しし、「一通り回ってみて、どこも満席でしたらご利用ください。」とサービスを添えるだけでも、効果はあります。


お子様や女性にはそのタイミングでアメをあげたって構いません。


実際にランチタイムは、どこもある程度お客さんで賑わっているので、その親切が来店機会になる事は、私も経験上 よくありました。


店内だけではなく、店の外を歩いている人を観察してみる。

立ち止まってこちらの様子を伺っている人がいたら声かけをする。


店内のお客様に充分接客できているレベルの従業員には、お店の外まで視点を置くように意識してもらうなど、

小さな積み重ねが大きな結果に。一人ひとりのお客様を大切に、工夫を重ねていきましょう。




①オペレーションの向上。

②適切なご案内。

③中間バッシング及びバッシングの徹底(気遣いのある)。

④洗い場、洗い物置き場の確保。

⑤食器を増やす。

⑥仕込み、準備を完璧にする。

⑦店舗レイアウトの見直し。




①オペレーションに関しては、少し時間がかかりますが、生産性を高くするため。お客様満足度を上げるためには、絶対に必要な飲食店経営の永遠のテーマですし、

⑦店舗レイアウトの見直しも、お金も時間もかかることですが、すぐに効果が期待できるテーマです。


③~⑥もすぐに実行できて、効果がある項目なので、まだ徹底しきれていない店舗はどんどんお店に浸透させましょう。





参考までにですが、私の経営したお店は、昼夜合わせて客単価650~700円のお店で、一つ一つ一から手作りする中華料理屋でしたが、人件費は常に23~27%でした。


①~⑦。またそれ以外を追及することで、売上・利益。そして最高のメンバーで経営する素晴らしいお店になっていくはずです。


店舗経営や、管理において正解は多数あります。数字に囚われず、それぞれが最高のお店作りを目指していきましょう。





初めて当ホームページをご覧になる皆様へ。


このホームページは、元飲食店経営者が運営するものです。

現在、私は店舗経営から退き、料理写真のカメラマンとして関東を中心とした、料理写真の出張撮影サービスを展開しております。

言わずと知れていますが、店頭。店内。そしてWEB上での料理写真が、売上・利益に大きな与えます。


ただ撮るだけではなく、経営する側のお気持ちに寄り添いながら、料理撮影を行うことが出来るのが私の強みです。


撮影に関してのご依頼・ご相談。その他のことも何でもお気軽にお声かけください。



料理写真家  岡本 光城



料理写真家の出張撮影 | 岡本 光城

兵庫・大阪・京都(関西)を中心に、料理写真の出張撮影を承ります。 料理写真が必要なお客様に向け、高品質かつ低価格での撮影サービスを展開。ご好評いただいてます。 メニューブック、広告、ホームページ作成etc、料理写真が必要な飲食店様など、お気軽にお問い合わせください。 元繁盛店経営(飲食業)の経験から、ブログにてお役立ち情報も公開中!

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