作業と仕事、似ている様でまったく違います。
この時点で僕が何を言おうとしているか、既にピンと来ている方もいらっしゃるでしょう。
極端ですが違いを並べると、
◆「仕事」は頭を使う。「作業」は頭を使わない。
◆「仕事」は結果を生み出すこと。「作業」は結果に向かっていく工程。
◆「仕事」はあなたしかできない事。「作業」は誰でもできること。
この3つです。
仕事内容と作業内容をまとめて、業務内容と呼ぶことにします。
任された業務内容が全く同じ従業員が二人いたとして、その業務に対しての結果は個人差が出てきます。
・・・
レンガを運ぶ男が二人いた。
「何をしているのか?」と尋ねると
一人は「レンガを運んでいる」と答え
もう一人は「教会を作っている」と答えた。
その後の二人の人生は全く違うものになった。
・・・
こんな例え話を聞いたことがありますが、
この話からも、何が目的で、どう働いているかが「仕事」において重要だということが分かります。
従業員の一人ひとりにも、ただ作業を繰り返す毎日ではなく、仕事の面白さを知ってもらいやりがいを持ってもらえれば、お店のためにも、働く本人にとっても、最高なことですよね。
同じ業務内容でも個人差があると挙げたように
同じホールスタッフでも、
あの人はよくお客様からお褒めをもらうなぁ。
この人がいるとお店に活気が出るな。
この人がいる時は何故かお店がバタバタするな。
キッチンスタッフだと、
あの人がいると忙しくても洗い物が溜まらないな。
この人の料理はいつも素晴らしい盛り付けだ。
あの人が帰った後はいつも作業台が綺麗に整頓されている。
といった具合に、単に作業が速いだけという場合もありますが、
多くの業務内容の差が出るのが、お客様や従業員に対する心遣い・気遣いであったり、個人やお店のルールとしての基準値の高い、低いが影響します。
飲食店のホールスタッフとして働く場合は、
■お客様を席へご案内
■お客様から呼ばれる
■お客様のオーダー対応
■料理を運ぶ、提供する
■中間サービス(お冷のおかわりや追加オーダーのお伺い)
■適度な巡回によるお皿のバッシング
■レジ業務
■テーブルを片付ける
清掃や補充等その他業務..
上記の業務内容がほとんどで、ある意味単調でエンドレスな内容です。
スタッフの業務内容の一つ一つの内容は、簡単で誰にでも出来ることです。
ですから、ホールスタッフに少し慣れたアルバイトを起用してもお店は循環します。
単純な業務が複雑化していくのは、上記■の業務内容8つのうち2つ以上の業務が同時発生した場合です。
ものごとの優先順位や、判断基準を持っていないと、わからない時に動きが鈍っていしまったり、忙しくなった時に頭が真っ白になってしまいます。
例に挙げてみると、キッチンから料理が出てきて、それと同時にお会計を求めるお客様が現れたなら、貴方ならどちらを優先し、どう対応しますか?
ホールスタッフが二人いる場合、スタッフ同士が連携し、一人がお会計に。もう一人が料理提供に。というのが通常ですが、いろいろなシチュエーションがあります。
もし一人で料理提供とお会計をしなければならない場合、僕の場合は料理提供を最優先します。
理由はお客様が第一に求める、美味しい料理をベストな状態で提供するためです。
食に対して金銭を払っていただいてるんですから、そこは裏切れません。
またお客様の心理状態としても、お腹が満たされた食後と空腹時では、待たされることに対してのイラつきも違ってきます。
お会計のお客様には「はい、すぐにお伺いします」「少々お待ちくださいませ」などお声かけをし、しっかり気づいているという事を伝えてください。
お店によってルールは違うかもしれませんが、その基準を自分が明確に知っておくこと。
そしてそれを従業員も知っておくことが大事です。
僕の場合、スタッフが作業に慣れてきた段階で本人に考える余裕ができてきたら、上記8つの項目を何かの紙に書いて、「この中で 2つ同時に起きた時に、優先順位が高い順に並び替えてみて」と渡し、少し時間を置いてから答え合わせをします。
それは実践以外で改めてお客様に向き合うチャンスですし、お互いとお店のことを分かり合うきっかけになります。
実際に、これをやった後と前では動き方が変わる場合がほとんどです。
興味を持ってくださった経営者の皆さん、是非試してみてください。
飲食店の店長は、プレイヤーでもあり管理者でもあり、俗に言うプレイングマネージャーであることが求められます。
器量のいる仕事ですが、工夫次第で周りを巻き込みながらエネルギッシュに働ける職でもあります。
◆「仕事」は頭を使う。「作業」は頭を使わない。
◆「仕事」は結果を生み出すこと。「作業」は結果に向かっていく工程。
◆「仕事」はあなたしかできない事。「作業」は誰でもできること。
冒頭で簡単に並べましたが、
あなたにしかできない事。
日々探求し、楽しくいきましょう ^^
一週間のうち、5日働いてるのであれば、人生の7分の5を仕事の日として過ごしていることになります。
あなたが充実した毎日を過ごせることを願っています。
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